シリンダーシール交換(オーバーホール)について
【シリンダーのオーバーホール】
お問合せの多いシリンダーのオーバーホール(シール交換)の方法を
ご案内致します。
オイル滲みからオイル漏れまでの進行は非常に早いものです。
また、漏れたまま放置すると圧力不足で保持できず落下の原因になります。
“転ばぬ先のシール交換”です。
ヘッド側のシール類が劣化すると、シリンダー内部からのオイル漏れの原因となり
シリンダー側のシールが劣化すると、シリンダー内部リークが起こり自然降下の原因となります。
当店のシールは、ヘッドカバー側とピストン側のオーバーホールフルキットです。
ご要望によりどちら側だけの単品販売も可能です。
ただ、作業工程から見ても同時にフル交換を強くお勧め致します。
理由は、ヘットが新品になるもしくはピストン側が新品になるとそちら側の密閉率が向上し
その結果、未交換側に負荷が掛かり漏れる事案が多数聞いております。
(注意)
シリンダーの基本構造は同じですが、各種機種やメーカーにより、
それぞれ形状や交換方法は異なります。また、使用部品が異なりますので
あくまでも参考イメージとしてご覧下さい。
交換には、専用の工具を必要とする場合がございます。
また、シリンダー内部は高圧で密封されています。
作業に慣れていない方などは、専門業者へのご依頼をお勧め致します。
まず、対象シリンダーを本体から外します。
次に、シリンダーケース上部にヘッドカバーがございます。
それをフックレンチやパイプレンチなどで外します。
内部にたまったオイルが出てきますので、受け皿など御用意をお勧め致します。
(注意)
機種により、ヘッドカバーに止めピンや爪がある場合がございますのでご注意下さい。
ヘッドカバーが外れれば、シリンダカバーからまっすぐロットを引き抜きます。
ロット下部のボルトを外します。
(注意)
機種により、ボルトに止めピンや爪がある場合がございますのでご注意下さい。
ロットボルトが外れれば、ヘットカバーとピストンが引き抜けます。
ロッド・ヘッドカバー・ピストンと3つの部品それぞれにキズが付かないように保管して下さい。
外した際に、ロットのチェックをお勧めします!
漏れの原因がロットの曲りの場合がございますので、曲りがないかチェックします。
また、ロット本体にサビやキズが無いかもチェックします。
サビの場合は、オイルストーンや目の細かい1500番程度のやすりで磨いて調整します。
キズやバリも上記で対応可能ですが、大きなキズの場合は修復専門業者へ依頼しましょう。
シールの交換は、ヘッドカバー側セットとピストン側セットの二種類構成されますが、当店が販売しているシールキットは
両側のセットがまとまった【フルセット】の販売です。
ヘッド側のシール類が劣化すると、シリンダー内部からのオイル漏れの原因となり
シリンダー側のシールが劣化すると、シリンダー内部リークが起こり自然降下の原因となります。
ご要望によりどちら側だけの単体販売も可能です。
ただ、作業工程から見ても同時にすべてを交換できる、フルセットでの交換を強くお勧め致します。
理由は、ヘッド側が新品になるもしくはピストン側が新品になるとそちら側の密閉率が向上し
その結果、交換をしていない側に負荷が掛かり漏れる事案が多数発生しております。
(注意)
他店などの販売店では、ヘッド側のみ・ピストン側のみで【シールキット】と販売している販売店も
ございます。バラでの購入は割高になりますのでご注意下さい。
それぞれ交換するシールを並べ、交換する準備をして下さい。
シールにより材質が異なり、伸びる物や割れている物などがございます。
入れ替えにはオイルを塗りながらやグリスを付けながらなどして頂くとスムーズに交換が可能です。
シールによっては、2重ではまる箇所もございます。
同等のサイズのシールや、かなりサイズの近いシールなどもございます。
取り間違い無いようにご注意下さい。また、一気に交換すると順番を間違える場合もございますので
1個1個同じシールかを確認しながらの交換をお勧め致します。
全てのシール交換が終われば、オーバホール完了です。
あとは、外した順序の逆の行程で戻して終了となります。
戻す際は、オイルを塗りながら作業をすると組み込みが容易になります。
(注意)
無理に組み込むとシールを破損するなど御座いますのでご注意下さい。
シリンダーをショベル本体に取付けた際、作動油等のオイルの補充も忘れずに
確認をして下さい。また、エア抜きが必要な機種の場合、エア抜きを忘れずに実施して下さい。
【ブッシュに関して】
シリンダーの構成部品には、シールキットとは別に【ブッシュ】と言う部品がございます。
交換するための同等部品も販売しております。お気軽にご相談下さい。
交換が必要かとのご質問を多数頂きますが、基本鉄製の部品で劣化する物ではございませんが
ロッドの軸を出す部品となる為、古い機種や過去のメンテナンス履歴が分からない機種などは
定期的な交換をお勧め致します。
しかしながら、外す及び付けるには圧入するための道具が、基本的に必要になります
作業はシールに比べて容易ではございません。一般の方の交換はお勧めしておりません。
シール交換ではオイル漏れが止まらない場合や、メンテナンス履歴が不明な機種に関してはご検討ください。
(注意)
*本交換はあくまでも参考イメージになります。
機種やシリンダーにより、構成部品や交換方法が異なりますのでご注意下さい。
特に外れ止めや爪などが付いている場合がございます。御確認下さい。
*作業に不安を感じる方や作業を慣れていない方は、専門業者へのご依頼を強くお勧め致します。
シリンダー交換作業は当店姉妹店でも受け付けております。ぜひご相談下さい。
*シリンダーの構成部品は、全て精密部品になります。外した際保管等はお気を付け下さい。
【各シリンダー名称】
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